せとかと紅まどんなの違いって何なのか気になりますよね。
見た目にはまったく同じように見えるのに
- 紅まどんな・・・ゼリーのような果実
- せとか・・・みかんの大トロ
と呼び名が違うのも気になります。
またせとかと似ている名前のせとみやはるみ・きよみ、そのほか美味しい高級みかんと言われているデコポンやはまさき、麗紅とはみかんとしてどんな風に違うのでしょうか。
せとみと紅まどんな、そのほかのみかんについての違いについてご紹介していきます。
せとかと紅まどんなの違い
せとかも紅まどんなも高級な愛媛のみかんというイメージがあると思います。
そしてせとかも紅まどんなもとろけるような果実という点では共通しています。
この2つはどのような違いがあるのでしょうか。
せとかと紅まどんなは旬の時期が違う
せとかと紅まどんなでは旬の時期が全く違います。
せとか・・・2月~3月
紅まどんな・・・11月~12月
です。
つまり紅まどんなはちょうどお歳暮シーズンの年末に旬の時期を迎えるのに対し、せとかは年明けの寒さが一番厳しいころに旬の時期を迎えます。
紅まどんなを食べて、紅まどんなを見かけなくなったころにせとかが出てきて食べられるという流れになっているんですね。
せとかと紅まどんなは味が違う
せとかも紅まどんなもどっちも似たようなもんだろう・・・と思う方も多いかもしれませんが、味も香りも違います。
食感はどちらもゼリーのように口の中でほぐれて、ジューシーだから同じようなものなんじゃない??と思いがちですが、結構違うこの2つ。
まず、持ってみるとまどんなの方がぷにぷにしています。
そして切るときもまどんなの方が柔らかいことが分かります。
せとかより紅まどんなの方が果汁が多くて柔らかいんですよね。
そして写真を見ると分かりますが、色がまどんなの方が少し薄いです。
この色が薄いのと比例するように、味もせとかの方が甘みがあって重厚な味です。
まどんなはせとかと比べるとさっぱりとしていて淡白な印象になります。
一言で表すと
せとか・・・おいしいみかんに香りをつけて味を濃縮して大きくした感じ
まどんな・・・おいしいオレンジをジューシーにほろほろにした感じ
だと私は感じました。
ただ、せとかが出回るころのまどんなはもうかなり古いものなので、旬の時期のまどんなと比べるともっと違った感想になるのかもしれません。
甘さや味だけで比べるとまどんなよりもせとかの方が美味しいかなと思いますが、せとかには独特のトロピカルな香りがあるので、せとかの香りが嫌いな人はせとかは苦手かもしれません。
せとかと紅まどんなはルーツが違う
せとかと紅まどんなは、そもそものルーツも違います。
せとかは、いろんな種類のオレンジと普通のみかんのかけ合わせで、いいとこどりをしたみかん。
紅まどんなはスペインが原産国のクレメンティンというこぶりのみかんと、国産のみかん数種と、ページオレンジが掛け合わされたみかん。
そして紅まどんなは生産時期からもわかるように、年末年始の贈答用として活躍できる時期に合わせて作られたみかんで、ミカン類にしては珍しい収穫時期のため競合が少ないという利点もあるみかんです。
一方のせとかは、紅まどんなやふつうのみかんの旬が終わったころに旬を迎えるみかんなので、みかんがなくなってちょっと物足りない時期に食べられるみかんなんですよ。
せとかと紅まどんなの値段の違い
せとかと紅まどんなは値段はだいたい同じですが、紅まどんなの方が市場に多く出回っている分、家庭用として安く売られているものも多いです。
せとかは1個500円くらい、家庭用で300円前後から購入できますが、紅まどんなは1個500円くらいの贈答用から、家庭用では200~300円で購入できるものもあります。
せとかと他のみかんの違い
せとかと他の珍しい名前のみかんとの違いについてもご紹介します。
詳しくご紹介する前に、ざっとまとめてみましたので参考にしてみてください。
味 | 皮の厚さ | 食べ方 | 旬の時期 | 値段 | |
せとか | 甘い・酸味弱 | 薄い | 包丁でカットする | 2月~3月 | 約500円/個 |
せとみ | 甘い・程よい酸味 | 厚い | 手でむける | 2月~3月 | 約500円/個 |
デコポン | 甘い・程よい酸味 | 厚い | 手でむける | 3月~4月 | 約500円/個 |
麗紅 | 甘い・程よい酸味 | みかんくらい | 手でむける | 2月~3月 | 約500円/個 |
はるみ | 甘い・程よい酸味 | みかんくらい | 手でむける | 2月 | 約100円/個 |
かんぺい | 甘い・酸味ほぼなし | 薄い | 手でむける | 1月~2月 | 約500円/個 |
清見 | 甘い・酸味あり | オレンジと同じくらい | 包丁でカットする | 3月~6月 | 約150円/個 |
みかん | 甘い・酸味あり | みかん | 手でむける | 10月~1月 | 約50円/個 |
せとかとせとみの違い
せとかとせとみは、全く違うみかんです。
せとかは日本全国のみかんの産地で作られていますが、せとみは山口県のみで作られています。
糖度や酸度の基準をクリアしたせとみは「夢ほっぺ」というブランドで販売されていて、山口県でしか手に入りません。
せとかは数種のオレンジとみかんの掛け合わせですが、せとみは清見(みかんとオンレジの掛け合わせ)にポンカンが掛け合わされています。
せとかはどちらかには酸味のすくないやわらかいオレンジの印象ですが、せとみはデコポンと同じような味がします。
大きさはせとかは普通のみかんより少し大きいくらいのサイズなのに対し、せとみは伊予柑ほどの大きさです。
せとかもせとみも、旬の時期は2月から3月ごろで同じ時期です。
せとか | せとみ | |
皮の厚さ | 薄い | 厚い |
食べ方 | 包丁でカットする | 手でむける |
旬の時期 | 2月から3月 | 2月から3月 |
値段 | 約500円/個~ | 約500円/個~ |
産地 | 全国のみかんの産地 | 山口県 |
機会があれば食べ比べしてみたい2種ですね。
せとかとデコポンの違い
せとかとデコポンも全く違うみかんです。
写真が一緒に撮れなかったので大きさが分かりずらいですが、同じくらいの大きさをしています。
多少デコポンが大きいかな?という感じです。
実はデコポンは、前の段落で出てきたせとみと同じ、清見とポンカンを掛け合わせたみかんです。
デコポンはそもそもの名前を不知火(しらぬい)と言い、不知火の中でもJAの基準に達したものをデコポンと呼んでいます。
せとみが山口県産なのに対しデコポンはどこでも生産できますが、主に熊本県で生産されています。
せとかは皮も薄く手でむきにくいことや、実が柔らかく、酸味が少ない特徴がありますが、デコポンは、皮が分厚く、実はプリっといていてほどよい酸味があります。
デコポンは全体的に上品な味ですが、せとかはすべてにおいて濃厚さが際立つ柑橘です。
これは好みがわかれるところかなと。
酸味があっても平気な人はデコポンの方が好きかもしれませんが、甘くて皮が薄くとろけるようなみかんの好きな人はせとかが好きなのではないでしょうか。
酸味好き、香り系が苦手な私はデコポンがいいかな(笑)
デコポンの旬は3月上旬から4月、せとかの旬は2月から3月です。
せとかが終わったころに出てくるのがデコポンなんですね。
せとか | デコポン(不知火) | |
皮の厚さ | 薄い | 厚い |
食べ方 | 包丁でカットする | 手でむける |
旬の時期 | 2月から3月 | 3月から4月 |
値段 | 約500円/個~ | 約500円/個~ |
せとかとはるみの違い
はるみも実はデコポンとおなじく、清見とポンカンのかけ合わせから生まれたみかんです。
せとかは甘いみかん代表のような柑橘ですが、はるみは酸っぱいみかん代表のような柑橘です。
せとかは甘く濃厚で果汁が多くプルプルしていますが、はるみは実が高く果汁も少なめで、時々種があります。
まったくの別物のような柑橘ですが、せとかもはるみもトロピカルな香りがするところは似ています。
でも一緒にお皿に並べてしまうと、せとかの香りの方が強いのではるみの香りはあまり気にならなくなってしまいます。
結構はるみも強い香りを持っているんですが・・・。
はるみの旬は2月上旬から2月下旬でせとかと同じ時期が旬です。
せとかは高価なみかんですが、はるみは味が近いわりに値段が安いので比較的買いやすいですが、せとかが大好きだという方はおそらく酸味が苦手だと思うので、はるみは酸っぱくて食べられないかもしれません。
せとか | はるみ | |
皮の厚さ | 薄い | みかんくらい |
食べ方 | 包丁でカットする | 手でむける |
旬の時期 | 2月から3月 | 2月 |
値段 | 約500円/個 | 約120円/個~ |
→はるみみかんは日持ちする? すっぱいのが好きな人におすすめの味
せとかと麗紅(れいこう)・はまさきの違い
せとかと麗紅(れいこう)は、同じ掛け合わせでうまれたみかんなので、兄弟姉妹のような関係です。
せとかが主に愛媛県で栽培されているのに対し、麗紅は佐賀県で多く栽培されています。
また麗紅の中でもJAの基準をクリアしたブランドみかんは「はまさき」と呼ばれているそうです。
せとかと同じ掛け合わせではありますが、結構違います。
今回、私も初めて麗紅という柑橘を手にしました。
同じ親から生まれたという割には、見た目の形が違うんだなという印象。
左:せとか 右:麗紅
写真にすると同じような切り口に見えますね。
果汁も同じくらい入っていそうなプルプル感です。
麗紅の方は種が入っています。
いざ食べてみるとびっくりでした。
まず香りが違います。
せとかはどちらかというとトロピカルな香りですが、麗紅はみかんに近い香りがしました。
次に甘さですが、比べるとおそらく甘さは同じくらいなんですが、麗紅には濃厚さがありません。
麗紅はせとかと比べると水っぽいという言い方があっていると思います。
つまりはせとかを水で薄めた味が麗紅なのでは?という味。
一緒に並べて比べて食べたからいけないんです。
別々に食べるとそれぞれに美味しい味なんです。
という、まあぶっちゃけせとかと交互に食べると「麗紅味薄かった」という結果になってしまったんですけど、麗紅だけで食べるとお上品で清楚な感じの味でおいしいです。
せとか | 麗紅 | |
皮の厚さ | 薄い | みかんくらい |
食べ方 | 包丁でカットする | 手でむける |
旬の時期 | 2月から3月 | 1月下旬から3月 |
値段 | 約500円/個 | 約500円/個 |
せとかとかんぺいの違い
かんぺいは甘酸っぱい大きなみかんという雰囲気のみかんです。
市場に行くとてのひらいっぱいくらいの本当に大きな大きな甘平が並んでいて、こんなに大きくなるものなのか!と驚くほどです。
でもあまり大きなみかんは食べきれないので、私は小さめのかんぺいを買ってきました。
写真で見るとちょっと似ていてドキドキしますよね。
せとかに比べて果汁が少なく酸味も少ない(ほぼない)ですが、甘平自体に酸味がないというわけではありません。
せとかは握ると果汁がドバっと出てくる感じですが、かんぺいは少々握っても大丈夫。
まだ熟しきっていないものを食べると青臭いです。
せとかの方が香りが強いですが、香りが苦手な人は甘平の方が美味しいのではと思います。
せとか | かんぺい | |
皮の厚さ | 薄い | 薄い |
食べ方 | 包丁でカットする | 手でむける |
旬の時期 | 2月から3月 | 1月下旬から2月下旬 |
値段 | 約500円/個~ | 約500円/個~ |
せとかと清見の違い
これまでに何度も登場した清見です。
せとかの親でもあります。
清見は和製オレンジ??ちょっと違う??なんかおいしいよね!という感じのするみかんです。
清見はすべての品種改良みかんの中心ともいえるみかんで、いろんな種類のみかんの原点ともいえます。
旬の時期も3月から6月と長く、色んなみかんが撤退していく中、なつみかんが出てくるまでの間楽しむことができます。
お値段もお手頃なのでたくさん食べたいみかんです。
せとか | 清見 | |
皮の厚さ | 薄い | オレンジと同じくらい硬い |
食べ方 | 包丁でカットする | 包丁でカットする |
旬の時期 | 2月から3月 | 3月下旬から6月下旬 |
値段 | 約500円/個~ | 約150円/個~ |
せとかと普通のみかんとの違い
せとかと普通のみかんは大きさも皮の感じも硬さも何もかも全然違います。
普通のみかんは皮がむきやすくてひとくちでぱくっと食べられて、甘いものもあれば酸っぱいものもあって、とりあえずおいしいですよね。
実をいうと私、たくさんのみかんを食べ比べしているわけなんですけどね。
一番おいしいみかんって普通のみかんだと思うんですよ。
どんなにおいしいくて高級だと言われるみかんを食べても、一緒に並べて食べると普通のみかんが一番おいしい。
好みもあるのかもしれないですけど、昔の人がみかんは蜜柑と言ったのは分かる気がするんですよね。
話がそれましたが、、、
せとかは、みかんよりも断然皮が薄くて手でむきにくいので包丁でカットします。
甘さはみかんよりも濃厚で、一言でいうとみかんをぎゅっと濃縮した感じです。
それとせとかは少しトロピカルな香りがします。
私はこのトロピカルな香りがちょっと苦手ではあるんですが、平気な人は濃縮みかんを食べているようなのでせとかが大好きだという人も多いです。
お気軽に食べられるみかんというよりは、高級品で、ちゃんと切ってお皿にのせて食べるのがせとかです。
みかんといえば冬のイメージがありますが、実はみかんの旬は10月から1月下旬。
1月に出てくる真穴みかんや日の出みかんをさいごに温州ミカンの最盛期は終わります。
みかんが終わったころにせとかなどのオレンジと掛け合わせた甘いみかんが登場するので、みかんの次に食べるのがせとかと言えそうです。
せとか | 普通のみかん | |
皮の厚さ | 薄い | やわらかいけど厚い |
食べ方 | 包丁でカットする | 手でむける |
旬の時期 | 2月から3月 | 10月下旬から1月下旬 |
値段 | 約500円/個 | 約50円/個~ |
私がせとかよりおいしいと思うみかんはまあなみかんです。
お試しください↓
せとかと紅まどんな、そのほかのみかんの違いまとめ
せとかと紅まどんなは時期が全くずれていて、紅まどんなは年の終わりごろ、せとかは年の初めごろに食べられることが分かりました。
どちらも同じようにみかんの中では実が柔らかくてジューシーでおいしいので、11月から2月、3月ごろまでとってもおいしいみかんが楽しめるということなんですね。
先ほどご紹介した表をもう一度。
味 | 皮の厚さ | 食べ方 | 旬の時期 | 値段 | |
紅まどんな | 甘い・酸味弱 | 薄い | 包丁でカットする | 11月~12月 | 約200円/個 |
せとか | 甘い・酸味弱 | 薄い | 包丁でカットする | 2月~3月 | 約200円/個 |
せとみ | 甘い・程よい酸味 | 厚い | 手でむける | 2月~3月 | 約200円/個 |
デコポン | 甘い・程よい酸味 | 厚い | 手でむける | 3月~4月 | 約300円/個 |
麗紅 | 甘い・程よい酸味 | みかんくらい | 手でむける | 2月~3月 | 約100円/個 |
はるみ | 甘い・程よい酸味 | みかんくらい | 手でむける | 2月 | 約100円/個 |
かんぺい | 甘い・酸味ほぼなし | 薄い | 手でむける | 1月~2月 | 約200円/個 |
清見 | 甘い・酸味あり | オレンジと同じくらい | 包丁でカットする | 3月~6月 | 約100円/個 |
みかん | 甘い・酸味あり | みかん | 手でむける | 10月~1月 | 約50円/個 |
どれも1個200円のものが多いですが、家庭用になると1個100円くらいから購入できます。
自宅用の場合は家庭用で十分だとは思いますが、酸味が苦手という方は家庭用はあまりお勧めできません。
家庭用は糖度が十分ではなく酸味が立っているものが多いので、酸味が苦手だからせとかや紅まどんなを注文するという人は、家庭用ではないものを注文してくださいね。
また、食べる流れとしては
みかん→紅まどんな→かんぺい→せとか・せとみ・麗紅・はるみ→デコポン→きよみ
の順で食べると、時期を逃さず食べれそうです。
せとかや紅まどんななどのみかんはふるさと納税でも購入できます
せとかや紅まどんなは高級フルーツなので、毎年ふるさと納税を使って買っている人も多いフルーツです。
また贈答用としてふるさと納税で購入している方もいるんですよ。
ふるさと納税にまだチャレンジしたことないという方は、この機会にぜひチャレンジしてみてくださいね。
コメント